MIROAKとLOAK-TB(C)にて真鍮と銅にモメンタムファクトリー・Oriiさまにて伝統技術を用いた着色をしていただくこととなりました。
【真鍮と銅のバリエーション】
634EARSにて真鍮・銅筐体に採用するカラーは以下の通りです。
※LOAK-TB,LOAK-TC,MIROAKのみとなります。
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《木材にあった個性とその魅力》
これまで634EARSでは木材を使うことが多かったですが、その理由の1つに木材の個体差や種類差によって音だけでなく外観がひとつひとつ違うということがあります。これはもちろんお客様の楽しみでもありますが、イヤホンを作る製作者の私自身の楽しみやモチベーションでもありました。
同じものを複製や大量生産するのではなく1つ1つ表情が違う音が違うものを作ることはこの上なく楽しみなことで、イヤホンとして完成したときの見た目や音は唯一無二でありそれがあるから作り続けていきたいと思える理由のひとつでもあります。
《金属素材にも唯一無二の個性を》
金属素材のみで作るイヤホンもいくつか作ってきましたが、先に述べた木材のような魅力はそこにはなく何かそういったものを持たせることは出来ないかと感じておりました。少し前に制作した限定品のLOAK-Bでの真鍮の緑青や鏡面や槌目加工はその部分をひとつのカタチにしたものです。
その際に真鍮や銅に模様や着色を施す日本の富山県高岡市にある伝統技術を知りました。そして調べていくうちにモメンタムファクトリー・Oriiさまのことを知り、その技術のことや代表の考え方や姿勢に私もとても共感する部分があり、ぜひともお願いしたいと私から連絡をさせていただく運びとなりました。
《伝統技術》
詳しいことは モメンタムファクトリー・OriiさまのHPやカタログに記載されているので興味のある方は是非見ていただきたいのですが、「着色」とは、塗装ではなく、 銅や真鍮が持つ腐食性を利用し、薬品や炎をコントロールして、鮮やかな色彩を発色させる伝統技術です。
モメンタムファクトリー・Oriiさまでは、銅をはじめとする金属素材の腐食・錆びという特性を人為的に発生させ、独特の風合い、発色を生みだしているとのことで、それによって出来る模様や発色は唯一無二であり表情がひとつひとつ違うことになります。
これは私が金属素材に求めていた個性であり、かつ錆びやすい銅や真鍮には実用的でもあります。
《幅広い音のバリエーション》
木材だけでなく金属も筐体の一部として選ぶことができることは音のバリエーションが増えることにも繋がります。リア筐体の素材によって音が変わってくることはこれまでの634earsでも説明してきたとおりですが、木材の比重はせいぜい0.2-1.3程度です。しかし金属はステンレスや真鍮や銅は7-8程度と高い比重値になります。
リア筐体の素材で音は全体の10-30%程度しか変わりませんが、より重厚な音や強い音、マイルドな音など木材も含めて幅広く選べることは好みに合わせて音を最終調整できる楽しみの1つだと私は感じています。
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