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ROAK 解説(詳細)「従来品と何が違うのか」

ROAKの購入者の方と、購入を検討されている方向けにイヤホンの詳細を解説します。従来の634earsの製品と何が違うのか、音の傾向など。

1、音の傾向
2、構造上の違いからの特徴

【1、音の傾向】

《634earsの音》

634earsのイヤホンは例外を除いて基本的には、

・低域のピーク(一番出ている部分)と高域のピークがそろうようにしている
→どの帯域にも寄らないバランスの良い音をだすため
・中低域を削り過ぎない
→この帯域を削るとスッキリして線が細くクリアに聴こえる傾向にあるが低域に付随する空気感を持たすためにこの帯域を削り過ぎないようにしています

《ROAKの音》

ROAKは上記の634earsの音の基本に基づいて作られています。比較的小型のダイナミックドライバを使用し基本的な繊細さや解像感もすこし確保しつつ低域から高域までバランスよく鳴らし音を明瞭にしすぎることなく「聴きやすさ」を持たせています。
特に個性的な特徴はありませんが、飽きがなくジャンルレスで使いやすくシンプルにダイナミック型のスタンダードな音を出しているつもりです。

《ベースとなる89-634との違い》

ベースになっている89-634とは筐体が違うため、カナル先端からの(鼓膜からの)ドライバーの距離がすこし長くなり、厚みのあるアルミの筐体になったことで、本来の89-634よりはダイナミック型ドライバにありがちなピークがすこしでてきます。またそのピークの影響で超高域に関しては89-634よりも感じにくく、すこし鋭くキレのある音にシフトしています。
超高域の帯域までピークなくスムーズにだして繊細で聴きやすい89-634にたいして、ROAKはすこし歯切れよくカチッとした音になります。

【2、構造上の違いからの特徴】

《ドライバの固定と制振構造》

ダイナミックドライバは通常は筐体に何らかの形で接着等によって固定します。しかし、今回は接着の類は使用せず「押さえつける」ことのみでドライバを固定しています。

roak-up

本来ならば 「筐体+ドライバ」 で接着するところを、「筐体+制振ウレタン+真鍮+制振ウレタン+ドライバ」という形です。
何故これで固定できるのか?というと。制振ウレタンはスポンジとゴムの中間のような素材を使用していてその素材を押しつぶして真鍮リング(パイプ)の中に設置します。そうすると潰していた制振ウレタンが膨らんでドライバを円の中心に向かって押し付けるように固定します(ちょうどイヤーピースのコンプライが耳穴で膨らんでしっかり固定されるのに近い感じです)

さらに、そのドライバと真鍮リングを固定したものを筐体に固定するのですが、その際も真鍮リングと筐体の間に制振ウレタンを挟むことで同じように押さえつけて固定します。

この2重構造でドライバの振動が筐体に伝わる前に吸収されると同時に、筐体の真ん中に向かって押さえつけるように固定されるので指で何かにぐっと押し付けたようにしっかりと固定されドライバの振動によるブレがありません
よくイヤホンを耳に押し付けたり指で押さえているときに低音がやけにしっかりでたり、音の輪郭がカチッと決まるような経験はないでしょうか?あれと同じであれをイヤホンの筐体内部で行っているような感じです。

少し難しいですが、筐体が大きく深さがあることで従来の634earsのイヤホンよりもそれがやりやすかったです。
ダイナミックドライバの膨らむような低域でありながら程よくタイトで量感があり、音の輪郭もカチッとしているのにこういった構造が役立っています。

《音導の長さとドライバの距離》

従来の89-634よりもカナル部分が長いです。これによりピークのズレが生じてわかりやすい位置にきてしまいます。またドライバの距離が89-634よりすこし遠くなること音に影響が出ます。

roak-d1  roak-d2

左が従来の89-634です。カナルが短くドライバが鼓膜に近くなることでピークが出にくく音をよりダイレクトに伝えることができます。
右はROAKです。従来の89-634よりもカナル部分が長くドライバの配置も遠くなります。これによりピークのズレが生じて音の傾向が少しかわります。

ただし、これは89-634よりROAKが劣っているというわけでなく、先に述べたとおりピークがすこしでることで分かりやすくキレがあるカチッとした音になるので万人受けはしやすいかもしれません。逆に繊細でスムーズな音であれば89-634のほうに分があります。

 

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